毎日の勉強スケジュール

引きこもってからの俺はもう完全に夜型だった。
フォーサイトで勉強を始めるまでの自分は毎日昼頃に起きて、
家族が寝静まった頃にそっと階下に降りて風呂に入り、深夜に寝ていた。
だが勉強を始めてからは1日のサイクルを少し変えてみた。

まず朝起きたら朝食を食べながら前日にやった学習内容を復習した。
3時間はやった。
そして昼食を食べながらDVDを見た。同じ物を3回は見た。
午後は部屋の中で腹筋や柔軟をしながらテキストを暗唱した。
晴れた日には窓を開けて、外気の匂いを感じながらやった。
それから机に向かって練習問題を解いた。
今日やった所と昨日やったところ、1週間前にやったところを欠かさず
復習した。それから夕方から夕食までは休憩時間。
夕食後は例の「道場破り!」をやりまくった。
2時間や3時間はあっという間に過ぎていく。
おそらく俺は、毎日10時間くらい勉強していた。
だが、そんなに勉強ばかりしているという感じはしなかった。
半分以上は楽しんでいた。こんな日々を過ごすうちに季節は春を迎えていた。

5月の始め頃には過去問演習に突入した。
俺の申し込んだバリューセットには「過去問演習講座」と「直前対策講座」も
セットされていた。ここから先は新しいことを覚えるのではなく
今まで積み上げた基礎知識を駆使して、応用問題を解いたり
時間を計って過去問を解く練習を繰り返した。
間違えた問題はできるようになるまで、舐めるように復習した。
夏を目前にするころには合格点を軽くクリアできるまで
過去問をやり倒した。過去問は過去問。同じ問題が出題されるわけではないと
誰もが思うかも知れない。
だが「社会保険労務士」の国家試験は過去の問題の類似問題が頻出するそうだ。
そんなこともフォーサイトからアドバイスされたことだった。

そして最後の仕上げは法改正の部分の知識を再確認することだった。
社会保険労務士の試験には必ずといっていいほど、その年に法改正された
内容が出題される。
だが、ここまで仕上がっているのに俺はまだ迷っていた。
勉強を続けてきた毎日は確かに充実していた。
俺は試験会場へ行って本試験を受けられるのだろうか?

2年半以上も自室の部屋に籠もっていたのだ。
外に出て行けるのだろうか?
出かけようとすると、あの2年半前の朝のように呼吸が苦しくなって
倒れてしまうのではないか?
俺はそのことを思って実際に試験を受けることをためらっていた。

そして勇気を出してフォーサイトの電話質問に電話し、
アドバイスを求めて見た。